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 ホームページ等で、100%の確率で良い弁護士を探すのはほとんど不可能だと思います。かといって、それにかわるすばらしい手段も今のところ特にない、というのが現実ではないでしょうか。

 

 「では、いったいどうしたらいいのか?」、多くの方が途方にくれてしまいそうです。

 

 決定打はありませんが、消去法で、ダメな弁護士やあまり期待できない法律事務所を避ける方法はあるのではないでしょうか。以下は、あくまで私見ですが、ご参考にしていただければ幸いです。

 

1.懲戒歴を調べる
 弁護士や弁護士法人(弁護士用の会社のようなものです)が、法に触れるようなことをした場合、所属する弁護士会から懲戒を受けることがあります。現在では、懲戒歴の有無は、「弁護士の氏名(弁護士法人の名称)+懲戒」等で容易に検索できることがほとんどです。
 懲戒の程度や内容にもよりますが、何度も懲戒を受けていたり、非常に重い懲戒処分を受けている場合には、さすがにその弁護士や弁護士法人に依頼するのは避けるのが賢明です。

 

2.弁護士と連絡がつくか
 弁護士は多忙なので、一般論としては、連絡がなかなかつかない時期があることは避けられません。とはいえ、ただ忙しいというだけの理由で、いくら連絡をとってもほとんど事務員さんにしかつながらない、という事態は当然行き過ぎですので、仮に、そのようなことがあれば、その事務所は避けた方が無難かもしれません。
 依頼する前にはなかなか判断できないかもしれませんが、「依頼したい事件の詳細を弁護士ではなく事務員さんが聞き取りをしている」、「正式に依頼が決まるまでは弁護士が出てこない」といったことがあれば、やや注意が必要ではないでしょうか。

 

3.弁護士の人柄
 これは、相性の問題が大きいですし、一見しただけでは他人の人柄などわからないことの方が多いので、参考にできない場合もあります。しかし、だからといって、法律相談などで直接会ってみた際に、コミュニケーション能力に疑問を感じた弁護士と無理に契約する必要はありません。事件の解決まで、数か月〜場合によってぱ数年の間一緒に活動する相手ですので、直感で構いませんので、「仮に1年間事件が続くとして、この弁護士とやっていけそうか」という点についての判断は必ずなさることをお勧めします。

 

4.過去に扱った事件数について
 過去に類似の事件を扱った経験があるがとうかは、依頼者からみて関心の高いことであると思います。ただ、弁護士の場合、医師と違って、「○○科専門」というものが基本的にありませんので、有能な弁護士はそれなりに多様な事件を扱いますし、その分、一つ一つの事件分野については経験している事件数には限りがあるのが通常です。有能な弁護士でも、未経験の事件類型は山ほどあります。ですので、過去に類似の事件を扱った経験があるかどうかは、参考程度に尋ねてみることは悪くありませんが、意外と弁護士の能力を判断する指標になりづらいように思います。
 どちらかというと、むしろ、あまりに過去に扱った事件数を強調している場合の方が注意が必要だという印象があります。過去に扱った類似の事件数が多いことは悪いことではありませんが、さすがに「数千件」「数万件」といった数字を出している弁護士については、事件数の多さが弁護士の質を保証していないのではないか、むしろ、ベルトコンベアー式に事件を扱っていないか、と心配になります。1人の弁護士が扱う事件数は、年間50件も扱っていればまずまずの数ではないかと思います。そこから考えると「数千件」でも尋常ではありませんが、「数万件」となると、たとえそれが事務所全体の数であったとしても、所属する弁護士数からみて不自然であるケースがあり得ます。

 

5.一見さんお断り
 弁護士の良し悪しとは直接関係ありませんが、ホームページを公開していても、いざ、問い合わせてみると紹介者のいない方の依頼をお断りされる場合があります。これは「一見さんお断り?」の記事でも書きました通り、良し悪しの問題ではなく、あくまで事務所のスタイルの問題ですので、そのようなお断りを入れられた場合、不本意だとは思いますが、どうかご立腹されることなく次をあたっていただければと思います。 

 

 ・・・以上、個人的な印象レベルを超えるものではありませんが、弁護士が考える避けた方がよさそうな弁護士の見分け方の一例として心の片隅にとめていただければありがたく思います。

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